国鉄バスの時代はそれなりの本数が走っていたようですが、現在、専用道を走るバスは、平日5往復、土休日は朝の1往復だけ。しかも所要時間が並行する国道168号線を通るバスよりも長い(遅い)という状況では存在の意義もなく、専用道のトンネルが老朽化している事より、このバス(奈良交通五條西吉野線)も2014年9月30日をもって廃止されるとのことです。
そもそも通勤通学時に特化しているこの路線、余所者が使えるのは平日15:35に五條バスセンターを発車する便しかないため、それに合わせて五條バスセンターに行ってみると、
明らかに趣味者と思われる形が6〜7名。
さらに五條駅(←運賃表にはこのように表示される)からも乗客があり、結局、このバスには平日にもかかわらず13人もの「趣味者」が集結することに。なお、一般の乗客は0でした。
そのため、乗客の全員が座席から身を乗り出して前面or後面の展望画像を撮影するという異様な雰囲気で、バス専用道を走る事になるという…。

数カ所ある一般道との交差点では一旦停止するし、途中のトンネルや橋のたもとでは道路状態が悪いため徐行するし、さらにはそもそもの速度が速くないし…(JRバスの白棚線は早かったけど)、確かに、国道168号線の方が快適ですわ。根本的に、国道沿いの方が住宅が多いですし。
と考えているうちに専用道としての終点「専用道城戸」に到着。
ここには国鉄バス時代からの「駅舎」が残っています。
窓口もあったようですが、全国の国鉄線への連絡切符もあったのでしょうかね。
(JRバスの灰皿が残ってました(^^;)
城戸側の専用道入口。
という看板はありますが、バス停の付近が五條市役所西吉野庁舎(旧 西吉野村役場)の駐車場となっているので、10/1以後もこのゲートが閉められる事はないでしょう。
16:29発の帰り五條バスセンター行がやって来ました。
いかにも「国鉄バスっぽい」雰囲気ですね。
私はこのあと城戸から10分少し歩いたところにある「西吉野温泉きすみ館」で温泉に入って、ふつうの国道経由なバスで五條に戻りました。
はっきり言って、国道経由の方が快適でした。確かに、専用道の方がカーブは少なかったですが、いかんせん道路状態が…。
(おまけ)
「国鉄」を上から貼った看板
「JRバス城戸駅」
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