くま川鉄道の朝ラッシュを撮った帰りに、存廃が取りざたされている、肥薩「山線」こと、人吉〜吉松間の各駅を訪れてみました。
(1)人吉駅
列車は来ませんが、駅員さんが居られます(平日昼間だけかもしれないけれど)。

最近、「SL人吉」「あそぼーい」で使われた58654号機が駅前に置かれました。


一時期、代替交通機関として運転されていた、「人吉駅-鹿児島空港」のバスも運休のままです。

(2)大畑駅
大畑の集落からかなり山に入ったところにあります。線路の草が刈られていて、駅だけを見ると列車が来そうな佇まいです。



(3)矢岳駅
大畑駅からさらに山間に入って25〜30分ほど車で走って到達。こちらは線路が草で埋まっていました。
駅そのものは、きれいに維持されていました。SLも車庫に入っているので荒廃していません。
駅付近は小さなな集落があります。ここまでは人吉市です。





矢岳駅から真幸駅は、カーナビによると「大畑まで戻って国道経由…」と出るのですが、Googleマップによると、大畑から矢岳まで走ってきた道をさらに走っていくと、真幸に出ることになっている。というわけで、熊本県〜宮崎県の県境を、険しい山道でGo!。道路は車のすれ違いに困るほどの悪路でしたがとにかく対向車が無くて、さらに県境付近は牧場跡が太陽光パネルで埋め尽くされていました。所要は30分くらいだったかな。
(5)真幸駅
宮崎県えびの市に属する真幸駅。集落は駅から少し離れています。でも駅はきれいに維持されています。



(6)吉松駅
真幸駅から坂を下っていくと、いつの間にか県境を越えていて、鹿児島県の吉松駅に。
ここはほぼ普段通りに列車が走っているので、画像は無しです。
(7)まとめ
肥薩山線、人吉市の区間は極端な山間で駅近くにほとんど人が住んでおらず、次の真幸は離れ小島の宮崎県、その次の吉松は鹿児島県、と2回も県境を越えるため、鉄道の利便性以前に地元利用がほとんどありません。2025年現在で代替バスが無いのもその証拠です。
※人吉市は熊本空港よりも鹿児島空港のほうが近いので、人吉ICと鹿児島空港に立ち寄る熊本-鹿児島の高速バスがいわば「代替」交通機関になっています。
地元利用が無ければ通過需要となるのですが、通過需要は吉松-えびの-人吉を結んでいる九州道と国道でほぼ満たせており、鉄道の出る幕は…ほぼ観光需要になってしまいます。
はてさて観光需要だけで鉄路を維持できるのか?と悩んでしまう私でありました。
(霧島市に住む私にとっては、熊本までJR在来線だけで行けるこの区間が通っていただいた方が助かるのですが、どれほど使うかと言われると…)